全館空調の冬の乾燥対策!おすすめの加湿器はどれ?|いとう家の住宅・2024年冬

こんにちは!相羽建設の伊藤です。
この記事を書いているのが2024年12月22日。11月ごろには「今年の冬はずいぶん暖かいなあ」と思っていましたが、12月に入って急激に冷え込むようになり、12月24日ごろまでの強い寒気の影響で日本海側を中心に大雪が降る地域が多いとのこと。本格的な冬の到来です。

全館空調で家全体があたたかい!とはいえ乾燥が気になる冬。
昨年のほぼ同じ時期にも投稿していたのですが、2023年2月に竣工した自宅「いとう家の住宅」では全館空調の「パッシブエアコン」を採用。小屋裏のエアコン一台で冷暖房をしています。冬の時期は足元の吹き出し口からあたたかい空気が室内に吹き出すことで家全体があたたまり快適な温熱環境を作ることができます。
一方で、全館空調の特性として室内の空気が乾燥しやすく、昨年の同時期には室内の木部のひび割れが気になり、スチーム式の加湿器を導入したのでした。

【当時の記事】▶︎全館空調の暖かさと冬の乾燥対策で加湿器導入|いとう家の住宅・2023年冬

フォローしているYouTuberさんが紹介していたことから2023年冬に導入した「象印マホービン」の4Lのスチーム式加湿器。
加湿器の「強」を選ぶと8時間、「中」だと16時間、「弱」だと32時間もつそう。

あれから一年たち、二回目の冬を迎えるにあたって、新たな加湿器を導入!
今回はその加湿器を使用しての体験報告です。

目次
1、温熱環境とともに快適な湿度を考えたい
2、お試し宿泊した「SANU 2nd HOME」でパワフルな加湿器を体験
3、パッシブエアコン+パワフル加湿器による快適な温度・湿度の室内環境
4、まとめ(それぞれの加湿器のメリット・デメリット)

 

温熱環境とともに快適な湿度を考えたい

1度目の冬、全館空調「パッシブエアコン」で家中が一定の温度環境をつくれることに驚くとともに、加湿器を使用しないとかなり乾燥することも知りました。湿度が30%台と低くなり、ちょうどインフルエンザや風邪が流行りやすい時期だったこともあり、象印マホービンのスチーム式加湿器を導入してひと冬過ごしました。4Lの水を入れられるタイプで、お湯を沸騰させた清潔な蒸気による加湿ができ、ほどよく加湿された環境をつくることができました。
一方で1日に2、3回と加湿器本体に水を注水する必要があることと、様々な加湿方式がある中でスチーム式加湿器が一番電気代がかかることから「2年目の冬は別の方式の加湿器を試してみよう」と夏頃から色々調べていました。

「いとう家の住宅」2階。画面中心の右上あたりにパッシブエアコンの吹き出し口が見えます。

 

お試し宿泊した「SANU 2nd HOME」でパワフルな加湿器を体験

その中で、以前からWebで気になっていた「ダイニチのパワフル加湿器」を、家族で2024年春に体験宿泊した「SANU 2nd Home」で実際に体感する機会がありました。
SANUはサブスク型の別荘のような居住の在り方を提案しているスタートアップ企業。日本では欧米と比べて別荘を持つ人の数が圧倒的に少ないこと、コロナ禍でリモートで仕事をする機会が増えたり、二地域居住のライフスタイルを選ぶ方も増えている時代背景の中で、豊かな自然の中でセカンドホームをサブスクリプションで持つというライフスタイルを提案しています。

たまたまSANUのお試し体験宿泊ができる仕組みがあることを知り、家族で北軽井沢のSANUに宿泊することに。
東京都東村山市から車で約2時間半ほど。北軽井沢の森の中に6棟の建物(SANU CABIN)があり、1組ごとに一棟賀しで宿泊することができます。
国産材の木材を活用し、地面に基礎をつくらずに建築をするスタイルで自然環境に負荷をかけず、数年後の移築・再活用も視野に入れた建物の在り方はとても新鮮。屋根材も木材の板を使用しています。

北軽井沢のSANU 2nd HOME。宿泊した2024年春も、標高1,000m以上の敷地内には雪が残っていて夜はかなり冷え込みます。

森の中のゆったりとした敷地内ではBBQを楽しんだり、近くを散歩しても気持ちが良いロケーション。

SANU CABINの室内。天井まで届く大きな窓は木製サッシ。室内の暖房はペレットストーブ+エアコン。画面中央のソファの向こうに加湿器があります。

森の中の建物に入ると、高い天井に届くようなアールがかった壁面の向こうに天井まで届く大きな窓から屋外の景色が眺められる一室空間になっています。キッチンや冷蔵庫、お風呂など水回りもきちんとあって高速なWifiネット環境もあり、家族がゆったり過ごしながら仕事までできてしまう快適な環境。……このまま書いていると建築紹介記事になってしまいそうなので割愛しますが、とても楽しい体験宿泊でした!
暖房はペレットストーブ+エアコンで、室内の中央部分にあった加湿器が、僕が以前から気になっていたパワフル加湿器でした。夜になって実際にストーブに火をつけて暖かさを体感しつつ、乾燥してくる室内の空気を加湿器で調整することで、とても過ごしやすくなることを体感できました。

【2024年冬】加湿量も水の容量も、よりパワフルに!ダイキンのパワフル加湿器

SANUで体感したゆとりのある加湿機能から、ダイニチの加湿器を自宅でも採用することにしました。

写真が自宅で導入したダイニチのパワフル加湿器。
プレハブ洋室50畳・木造和室30畳までを対象とした製品で、加湿量は1,800ml/hのタイプです。いとう家のものは「HD-184」という型が少し古いタイプで、最新型はこちら(▶︎https://www.dainichi-net.co.jp/products/humidifier/lineup/pn2023/)。

オフィスや事務所の加湿にも使用できるパワフルタイプで、25坪弱の自宅を一台で加湿できそうなこと、加湿器で気になりがちな抗菌機能やパーツが充実していることから選びました。一般的に加湿器は内部のフィルターのクエン酸洗浄やお手入れが必要ですが、それも使い捨てフィルターなどがあることでかなり手軽になり、小さな子どもがいる家庭でも衛生的に加湿器を導入することができるのが魅力でした。

本体の上部に操作パネルがあり、設定湿度を「50・60・70%」で選ぶことができ、ecoや静音など、いくつかのモードも選べます。上のメッシュ部分から加湿された空気が室内に放出される仕組み。

上部の蓋をあけると6Lタンクが2つあり、タンクにもAg+抗菌アタッチメントが付属。

水の注水は冬の1日に1度。12Lの水を2つにタンクに分けられていることで、タンクの持ち運びもしやすい。

 

パッシブエアコン+パワフル加湿器による快適な温度・湿度の室内環境

パッシブエアコンで全館暖房をしながら、実際にダイニチの加湿器を稼働させてみました。
下の画像はパッシブエアコンの温度設定モニター。A(1階床下)・B(1階居室)・C(2階居室)の3系統で個別に温度設定ができます。
11月下旬から12月、室内温度を暖房23度に設定。

パッシブエアコンの温度設定パネル

数日間加湿器を稼働させた状態で、2階と1階の温度・湿度の状況を測定。

いとう家の住宅 2階空間

2階の温度・湿度状況(2024年12月下旬 朝)

12月下旬の朝、2階の温度は23℃弱、相対湿度57%、乾燥指数(絶対湿度)11.5g/㎡となっていました。
一般的にニュースや天気予報で耳にする湿度は「相対湿度」で、40〜60%の間が快適に過ごせる環境といわれる湿度域。それ以下ではウイルスが活発化したり、それ以上だと不快感が増すのだそうです。ただし、気温が低い冬場で湿度60%が不快に感じるというとそうでもなく、相対湿度は温度状況で体感が変わってきます。
「絶対湿度(乾燥指数)」は単位は量(g/㎡)になっていて、1立法メートルに含まれる水蒸気の重さを示しているため、空気中に含まれる【水蒸気自体の量が多い/少ない】で判断できます。住宅環境において湿度管理をする際に、絶対湿度(乾燥指数)を8〜13g/㎡にすると良いそうです。

いとう家の住宅 1階空間

1階の温度・湿度状況(2024年12月下旬 朝)

同じ日・時刻で1階と2階の温度・湿度を測定すると、温度で2℃ほど、湿度も1階が2階を下回る状況でしたが、快適な温度・湿度になっていました!
あたたかい温度は自然に上昇することや、2階で加湿器を稼働させて、1階にはキッチンやお風呂、植物も多めに置いて調整しています。
※冬の室内の加湿は加湿器だけでなく、室内干しやグリーン(観葉植物)を置いたりと工夫するのも楽しいです。

最近仲間入りした、白い斑入りのパキラ「パキラ・ミルキーウェイ」

左)社員大工の本多さんがいとう家にプレゼントしてくれたビカクシダ  右)つむじ文化祭で「植と酒」さんから奥様が購入したビカクシダ https://www.instagram.com/shoku_to__sake/

 

まとめ

長くなってしまいましたが、1度目の冬・2度目の冬に自宅で2種類の加湿器を使用してみての体験レポートでした!
以下、私観ですが2種類の加湿器を使って感じたメリット・デメリットをまとめてみました。

【1度目の冬……象印マホービンの加湿器(スチーム式)】

メリット
•スチーム式で沸騰した蒸気を放出するため衛生的
•転倒時もお湯が出ない安全設計(チャイルドロックあり)
•給水も本体に水を注ぐ形でシンプル

デメリット
•スチーム式は電気代が1番高い(ハイブリッド式や気化式と比較して)
•内部にカルキが固まるので定期的にメンテナンスが必要
•一日に2回か3回は給水が必要

【2度目の冬……ダイキンの加湿器(ハイブリッド方式)】

メリット
•電気代が抑えられつつ、加湿の放出量が多い(短時間に広い空間を加湿できる)
•内部のタンクが二つで、1日に一度ほどの給水で対応できる
•内部のフィルターは使い捨てタイプを選択して、内部に使い捨てトレイもありメンテナンスが不要
(メンテナンスしながら5シーズンと長く使えるフィルターもあります)

デメリット
•加湿器のサイズが少し大きい

家全体で加湿を考えると、今回導入したパワフル加湿器はとてもおすすめな選択肢と思います。
(スチーム式加湿器も、家全体でなくとも居室の乾燥対策としては安心しておすすめできるお気に入りです!)

2度目の冬にパワフル加湿器を導入して2ヶ月弱ほど過ごしていますが、前の冬よりも室内の湿度が50〜60%で安定する環境になり、乾燥を気にせずに快適に過ごせています。
一方で、大きめの窓の一部で少し結露するようになりました。おそらく室内温度を23度に設定していることから結露が起こりやすい状況になっているため、12月下旬からは温度設定を少し下げて過ごしてみようと思います。

寒く乾燥する冬、お住まいの温度や湿度を測定したり、加湿器選びや室内グリーンを工夫して、楽しく過ごしてみませんか?

記:相羽建設|新築住宅事業部・広報 伊藤夕歩

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